最近、保険を見直したい方の相談が増えています。保険を見直すというと保険料を減らすのがいい見直しと考えている方が多いようです。保険料の負担を軽くすることだけを考えて見直した結果、保障額が下がってしまい、万が一の備えが不足することになる場合もありますので、保険の見直しは慎重に行うようにしましょう。
そこで下記のような要領で保険を見直すのも一案です。
1.加入目的、保障内容、保障額を確認
現在、加入している保険はどのような目的で入ったのかを確認することが重要です。世帯主の死亡後の家族の保障なのか、病気やケガで入院した場合の医療保障なのか、リタイア後の生活費の確保なのか、どの保障に重点を置いているのか確認しましょう。死亡した場合の保障額はいくらか、病気、ケガ、ガンで入院した場合の保障額はどうなっているかも確認しましょう。
2.わが家の保障額を確認
必要な保障額は夫・妻の職業や働き方。住宅ローンのあるなしなどによっては異なってきます。賃貸住宅に住んでいる方の場合には、死亡保障額に賃料が上乗せされることになるため、住宅ローンがある方より保障額が大きくなることも考慮しましょう。
どのくらいの保障額が妥当かは表を目安に確認してください。
※子どもが小学生までの専業主婦の家庭の場合
職業 | 住宅ローン (団信加入) | 医療保障 | 死亡保障(目安) |
会社員 | あり | 日額:5,000円~7,000円程度 | 3,000万円~4,000万円程度 |
なし | 3,500万円~4,500万円程度 | ||
自営業者 | あり | 日額:1万円~15,000円程度 | 4,000万円~5,000万円程度 |
なし | 5,000万円~5,500万円程度 | ||
専業主婦 | 日額:5,000円~7,000円程度 | 500万円~1,000万円程度 |
上記の1で集計した現在の保障額と表の保障額とを比べ、過不足があるかを調べます。表に近い金額なら、特に見直す必要はありません。保障が多すぎる場合には減額し、適正な保障額まで下げることも検討しましょう。保険料の負担を減らしたい、保障が不足していると思われている方は、3の要領で保険商品を選択しましょう。
3.保険商品の選択
不足分をカバーするために新しく保険に加入する場合や保険料を減らすために保険を組み替える場合には、複数社の保険会社から見積もりを取ることが重要です。保険会社によっては同じ保障額でも保険料は異なりますので注意しましょう。相談する場合も提案を受ける場合も、加入目的をしっかりと意思表示し、保険商品を選択する場合には、十分な説明を受け、理解してから加入するようにしましょう。